“必要な人に届ける”インクルーシブデザインの取り組みー牛乳石鹸初の家電SUSUGUモニターを通じてー



私たち合同会社Ledesone(レデソン)では、「ひとりひとりが過ごしやすい社会」を目指して、インクルーシブデザインの視点から企業の製品開発に伴走しています。

今回は、牛乳石鹸共進社株式会社様と取り組んできたポータブル洗髪デバイスセット「SUSUGU(ススグ)」のプロジェクトにおいて、社内メンバーの中井けんとさんにモニター使用をお願いし、感想をお聞きしました。

当事者の視点の使用感は、本当に「必要な人」に製品を届けるための、大切な道しるべになります。今回のインタビューは、単なる使った感想にとどまらず、製品の「価値」を可視化し、必要な人への届け方を考える試みにもなりました。

SUSUGUプロジェクトでの中井さんのモニター体験

脳性麻痺による手の力加減の難しさから、洗髪の困難さを感じていた中井さん。SUSUGUを試してもらったところ、「手数が少ないことに驚いた」と笑顔で語ってくれました。これまで、シャンプーの泡立てに何度もやり直しが必要だったり、洗い残しを指摘されることも多かったそうです。

SUSUGUは、ミストシャンプーを頭皮に塗布し軽く揉み込んだ後は、軽くブラッシングしながらミストで汚れを浮かせ、拭き取るだけの工程です。特に泡立てる必要はなく、中井さんのように手先の動作が難しい方にとっても、「洗髪が日常に戻ってくる」手応えを感じてもらえました。

中井さんがSUSUGUを使うショート動画

「洗髪の不便」への気づき

今回の体験を通じて感じたのは、「自分でお風呂に入ることができても、実は洗髪に苦労している人が多くいる」という事実です。そしてそれは、障害の有無にかかわらず、多くの人が「洗髪って実はめんどう」と感じている事にもつながります。

SUSUGUは、そうした“ちょっとした不便”にも応えられる可能性を持っています。一時的な体調不良や、育児・介護・災害時などのシーンでも活用が期待されるアイテムです。

「届ける・活きる」インクルーシブデザインの役割

私たちが関わるインクルーシブデザインは、リサーチやアイデア出しで終わりではありません。製品が本当に「必要とされる人」に届き、使われ、暮らしの中で活きること。そこに至るまでの広報活動や伝えていく取り組みも、私たちの役割です。

今回の体験を通して、SUSUGUが多様な人たちの生活に役立つ可能性を感じられたこと。そしてその声を可視化して届けていくことの重要性を、あらためて実感させていただきました。


SUSUGUの販売について

 2025年8月末牛乳石鹸オンラインショップにて発売予定

製品についての詳しい情報は牛乳石鹸「SUSUGU」特設サイトからご確認ください。